LOVEHATE~御曹司社長と黒い子作り婚~

お祝いだと連れて来られたのは、
あの喫茶店からタクシーで10分程のラブホテル。



「普段、あまりこういった俗っぽい所は使わないのだけど。
あまり時間もないからね。
もっと時間がある時は、Yホテル辺りのスウィートでも用意しておくよ」



そう言って、ラブホテルの部屋で立ちすくむ私を、眞山社長は後ろから抱き締めて来る。


普通ならば、Yホテルのスウィートとか聞いたら、心踊るのだろうか?


今の私は、このラブホテルでもそのスウィートでも、どうでもいい。


「シャワー浴びて来たら?」


耳元に、言葉と一緒に息が掛かる。


それに、怖くて体が震える。



「分かりました。
離してください」


私を包み込むようなその手から、逃れた。


この人には逆らえない…。


母親の不貞という、弱味をこの人に握られている。


私は震える足で、バスルームへと行った。




シャワーを浴び終え、ガウン姿で大きなベッドに腰を下ろしていると。


私の後からシャワーを浴びた眞山社長が、
私と同じようにガウン姿でこちらへとやって来た。


そして、殆ど隙間がない距離で、私の横へと座った。


とても近い距離で、眞山社長の存在を感じた。



「そんなに固くなられたら、こっち迄緊張するんだけど」


隣から、クスクスと笑う声が聞こえて来る。


「本当に、するんですか?」


こんな場所に来て、今さらだけど。



確認してしまう。



「そう。今日は俺たちにとって入籍した記念日。
だから、お祝いに、セックスしないと」


その単語に、怖くて体が震える。

< 17 / 148 >

この作品をシェア

pagetop