LOVEHATE~御曹司社長と黒い子作り婚~

朝、5時になると、スマホのアラームが鳴った。


綾知さんを起こさないように素早くアラームは止め、
そっとベッドから出る。


綾知さんの部屋を出て、自分の部屋へと行き着替えを済ませた。


いざ、リビングへ。


「おはようございます」


お義母さんは既にキッチンに居たけど。


昨日のように、起きて来るのが遅いと咎める事は言われなかった。


「千花さん。とりあえず洗濯機が止まったら、干して来て」


今日も洗濯から始まるのか、と思っていると。



「おはよう」


そう言って、綾知さんがリビングへと来た。


それに、驚いてしまう。


「綾知、あなたもう起きたの?
夕べ遅かったんじゃないの?」


「そうなんだけど。
ほら?今、千花と一緒に寝てるから、
千花の起きる気配で一緒に目が覚めるよ」


そう綾知さんが言うと、お義母さんは少し黙り込んで考えると、


「千花さん。明日から朝はもっとゆっくりでいいから」


そう、言った。


「あ、はい」


「ねぇ、母さん。
洗濯物、俺今暇だしやっとく」


「分かったわ。ならば、止まったら乾燥機に入れて回しといて」


やはり、普段は乾燥機使っているんだ。



「綾知さん。乾燥機に入れるのは私がやるから」



「じゃあ、一緒にしよう。
とりあえず、洗濯機止まる迄、朝のニュースでもあっちで観よう」


綾知さんに促され、ソファーへと行く。


ちらり、とお義母さんの方を見ると、もう私に興味を無くしたように朝食の用意を始めている。


べつに、そこまで私に意地悪したいってわけではないのかな?


その日の朝は、私にも朝食が用意され、どれも美味しかった。


その中でも、お味噌汁の美味しさに、思わず絶句してしまった。


市販のダシを使わず、煮干と鰹節でダシを一から取ってるみたいで。


本当に、ビックリするくらい美味しかった。


思わず、美味しい、と声を漏らした私に、
そう教えてくれたのは、
お義母さん本人だった。

< 67 / 148 >

この作品をシェア

pagetop