LOVEHATE~御曹司社長と黒い子作り婚~
朝、5時になると、スマホのアラームが鳴った。
綾知さんを起こさないように素早くアラームは止め、
そっとベッドから出る。
綾知さんの部屋を出て、自分の部屋へと行き着替えを済ませた。
いざ、リビングへ。
「おはようございます」
お義母さんは既にキッチンに居たけど。
昨日のように、起きて来るのが遅いと咎める事は言われなかった。
「千花さん。とりあえず洗濯機が止まったら、干して来て」
今日も洗濯から始まるのか、と思っていると。
「おはよう」
そう言って、綾知さんがリビングへと来た。
それに、驚いてしまう。
「綾知、あなたもう起きたの?
夕べ遅かったんじゃないの?」
「そうなんだけど。
ほら?今、千花と一緒に寝てるから、
千花の起きる気配で一緒に目が覚めるよ」
そう綾知さんが言うと、お義母さんは少し黙り込んで考えると、
「千花さん。明日から朝はもっとゆっくりでいいから」
そう、言った。
「あ、はい」
「ねぇ、母さん。
洗濯物、俺今暇だしやっとく」
「分かったわ。ならば、止まったら乾燥機に入れて回しといて」
やはり、普段は乾燥機使っているんだ。
「綾知さん。乾燥機に入れるのは私がやるから」
「じゃあ、一緒にしよう。
とりあえず、洗濯機止まる迄、朝のニュースでもあっちで観よう」
綾知さんに促され、ソファーへと行く。
ちらり、とお義母さんの方を見ると、もう私に興味を無くしたように朝食の用意を始めている。
べつに、そこまで私に意地悪したいってわけではないのかな?
その日の朝は、私にも朝食が用意され、どれも美味しかった。
その中でも、お味噌汁の美味しさに、思わず絶句してしまった。
市販のダシを使わず、煮干と鰹節でダシを一から取ってるみたいで。
本当に、ビックリするくらい美味しかった。
思わず、美味しい、と声を漏らした私に、
そう教えてくれたのは、
お義母さん本人だった。