俺様外科医の溺愛包囲網~嫌われていたはずが甘く迫られています~


「ですが僕は留学の夢もありますし、医学の道をもっと深めたいと思っていますので、跡を継ぐなんて、まだ考えられないです」
「じゃあやっぱり颯士くんがいいのかしら。お父様と同じ外科医だし」

勝手に話が進んでるけど先生はどう思っているんだろう。ずっと黙ったままで、全く意見を言おうとしない。

「でも、ほら、颯士くんは、あれだろ」

そこで参与が意味ありげにつぶやいた。その声に、周りいた親戚がざわつき始める。あれとはつまり、養子だといいたい? そんなこと先生の前で言うなんて……。しかも否定気味なのが、ちょっと癇に障る。

「今まで同族でやってきたんだし。颯士くんより、要くんが引き継ぐのが妥当な判断じゃないか?」

酔っているのか、ズバッと言った参与に、思わずムッとしてしまう。けれど日比谷先生は気にしていないのか、我関せずと言った感じ。こんなにも腹を立てているのは私だけなのだろうか。

「まぁそれもそうね。愛人の子だって世間にバレたら厄介だものね」
「ネットにそういうこと書かれたら一発だっていうじゃない」
「奥様も苦労されたでしょうね。人がよろしいんだから。私だったら絶対受け入れられないわ」


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