モテすぎる先輩からめちゃくちゃに愛されたい
そこそこ有名なアイドルにだって絶対勝てると思う。


まー…先輩のその性格だとぜっったい恨まれると思うけど!



はやく私を好きになればいいのに。




「先輩は夏休み何してましたか?」


「…」


「私はもう暇でしたよ!あ、そういえば花火大会に来てましたよね?」


「…」


「もうめちゃめちゃ嬉しかったですよ!いや〜まさか会えるなんて1ミリも思ってなかったので……んぐっ」


1人であれこれ話していると、唇をムニっと摘まれた。




「うるさい。いい加減黙れない?」


いかにも迷惑そうな先輩の顔。



うぅ……そんな顔しなくたって…。


一気に熱が冷めて、シュンっと気分が下がる。


私が凹んだのを尻目に確認すると、イヤホンを耳に挿し込んでそのまま歩いていく。
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