私の愛は···幻

🎹嬉しい


アルは、戻ってくると
『アル、お帰り······
『天音、最高。
嬉しくて倒れそう。』
『うふふっ。
アル、お帰りなさい。
そして、素晴らしい演奏
ありがとう。』
『うん、うん。
あっ、ただいま。
来てくれて、本当にありがとう。
ああ、でも、急にスポットライト
あててごめんね。』
『少しびっくりしたけど。
大丈夫。
あのね、アル。
温かくて優しい気持ちになったの』
ここが、と。
胸に手をあてると
アルは、嬉しそうに笑いながら
抱きしめてくれるから
私もアルを抱きしめ返す。

夜の食事の時に
興奮して話す私に
おばあさまも温斗も
びっくりしながら笑っていた。

温子さんも一緒に話すから
良さんも笑っていた。
一人恥ずかしそうにしているのは
アル。
『アル、念願が叶って良かったな。』
と温斗が言うと
アルは満面の笑みで頷いていた。
天音は、ん?
と、二人を見ると
『自分の成長した姿を見て
欲しいとずっと言っていたんだ。
ヘタレだから、言えなかったんだろ』
と、言うと、皆笑いだして
アルは、真っ赤になり
天音は、済まなさそうな顔をしていた。
『アルか素晴らしいのは
知っていたから。
でも、本当に圧巻過ぎて
凄いの言葉しか表せないのが
残念なの。
凄いの通り過ぎてるから。』
と、言うと
アルは、私を抱きしめてから
『ありがとう。
世界中の誰に言われるより
天音に言われると嬉しい、感無量。』
と、喜んでいた。

私達夫婦は、興奮冷めやらずで
その夜は過ごした。
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