私の愛は···幻
6️⃣

🎹買い物


土曜日も二人でゆっくり過ごした。

ほぼベッドから出れなかったのは
健人さんのせいだ。

夕方になると
たまには·····と
健人さんと食事に出掛けた。

美味しいものを食べて
少しだけアルコールも飲んで·····
「健人さん、ありがとうございます。
とっても美味しかった。」
と、健人さんの腕に自分の手を
置いて伝えると
「俺は、天音が作る料理の方が
好きだし、美味しいけどね。
でも、天音がこうやって自分から
甘えてくれるなら
また、行こう。」
と、言われて
真っ赤になっているだろう顔に
手を当てようと健人さんの腕から
手を離そうとすると
健人さんは、首を横にふり
外そうとする手を取り
しっかり指を絡めて握られた。

あ〜あ、やっぱり
この人が好きだなぁ
と、改めて思っていると
「俺は、愛してるよ。」
と、言われて
うふふっ、笑った。

直ぐに気持ち読まれてしまう。

この日も健人さんの思い通りに
抱かれて
日曜日は、午後まで身体が
動かなかった。
無理をさせた事を
何度も謝る健人さんに
「幸せだから良いの。」
と、言うと
健人さんに抱きしめられて
「ああ、このままだと
また、天音を抱いてしまうから
さあ、少し出掛けよう。」
と、言われて
「お出かけ?」
「そう。ここの所、
デートも出来なかったから。」
「ほんと?」
「ああ。どこに行きたい?」
「健人さんと一緒なら
公園でも、どこでも。」
「本当に天音は、欲がないよね。
じゃ、海の近くに出来た
ショッピングモールと海に行こう。」
「はい。」
久しぶりの健人さんとの
お出かけに私の気持ちは
弾んでいた。
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