エリート御曹司は独占本能のままにウブな彼女を娶りたい


優杏が出ていくと、煌斗が不機嫌さを隠さずに父親に詰め寄った。

「まさか、優杏との結婚に反対する気じゃあないだろ?」
「それは、お前次第だ」
「は?」

父の言葉の意味がわからず、煌斗は戸惑った。

「お前、彼女のことどれくらい知ってる?」
「それは、悠慎の妹だし、それなりには……」

宗一郎の表情は、さっき優杏に見せた柔和な顔ではなくなっている。
大企業の社長としての厳しい顔つきだ。

「彼女のことを悪いが調べさせてもらった」
「父さん、なんてことを!」

「お前と結婚するって事は将来、片岡地所の社長夫人になるんだからな」

それが当然のように、宗一郎が答えた。

「それは……でも、調べても彼女にはなにもないだろう」

煌斗にも一家の主としての父の考えは理解できたが、昔から家ぐるみの付き合いがある優杏に対してそこまでする理由がわからない。


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