エリート御曹司は独占本能のままにウブな彼女を娶りたい
「彼女が会社を辞めた理由を知っているか?」
「悠慎が亡くなって、ご両親のために帰ってくる決心をしたらしい」
宗一郎がどこか含みのある顔をした。
「それもあるだろう」
「他になにがあるっていうんだ?」
煌斗は優杏を庇いたいと思ったが、宗一郎は自分の知らないことを調べたようだ。
彼が黙り込むと、調査内容を隠さずに伝えてきた。
「社内不倫をしていたという噂があったらしい」
「まさか!」
「信じられないだろうが、事実だ」
煌斗は知らなかった。もちろん優杏からも聞いていない。
"不倫"なんて、奥手で純粋な優杏には似つかわしくない言葉だ。
「噂だろう? 俺には信じられない」
「だから、お前次第だ」
「……どういう意味です?」
煌斗が慎重に言葉を続けた。父親の真意を測りかねているのだ。
「お前に、私と同じ後悔をさせたくない」