エリート御曹司は独占本能のままにウブな彼女を娶りたい
「溝口の家内です。お呼び立てしてすみません」
か細い声の人だった。年下の優杏に丁寧に頭を下げている。
「あなたに謝らなくてはと思って、主人に無理を言いました」
突然、‶謝る”と言われて優杏は驚いた。
「すまない、急な話だったね」
「溝口さん……」
妻の言葉を補うように、溝口が説明してくれた。
どうやら、会社での噂は溝口の妻から始まったというのだ。
「秘書課に私の同期だった女性がいるんです……」
溝口の妻も、結婚前は夫と同じ会社に勤めていた。
彼女の同期の女性が、夫と優杏の写真を送ってきたらしい。
それが、優杏と溝口が社内で抱き合っている様に見えたという。