エリート御曹司は独占本能のままにウブな彼女を娶りたい
翌日から、煌斗の帰宅は遅くなった。
優杏が起きて待っている時間には帰ってこない。
朝、優杏が目を覚ます頃には仕事に出ていた。
(煌斗さんに避けられている?)
リビングや洗面所にはいつも、微かだが濃厚なあの香水の匂いがする。
(どうして……)
三谷もその匂いには、気がついたようだ。
「優杏さん、香水を変えられましたか?」
ただ、優杏は首を横に振ることしかできなかった。
優杏は辛かった。
初めて抱かれた夜、自分のなにかが彼の気に障ったのだろうか?
彼は私に満足しなかったのだろうか?
考えても優杏にはわからない。
とうとう耐えきれなくなって、彼女は家に帰ろうかとも思い始めていた。