エリート御曹司は独占本能のままにウブな彼女を娶りたい
中には短い手紙と、何枚かの写真や画用紙が入っていた。
それは悠慎がボランティア活動で訪れていたケニアからで、
仲間の日本人スタッフが送ってくれたものだった。
「兄がボランティアとして協力した井戸の絵ですって……」
短い手紙には、家族への弔意が書かれていた。
そして、兄が亡くなったことを聞いた村の子どもたちが
感謝の気持ちを込めて絵を描いてくれたらしい。
優杏は思わず見入ってしまった。
珍しいサバンナの風景や、写真に映った現地の人たちの笑顔。
クレヨンで描かれた絵も素朴で、井戸や水汲みの様子が丁寧に描かれている。
「心のこもった絵だね」
いつの間に秋本家に着いていたのか、青木が優杏の後ろからクレヨン画を見下ろしていた。