エリート御曹司は独占本能のままにウブな彼女を娶りたい


中には短い手紙と、何枚かの写真や画用紙が入っていた。

それは悠慎がボランティア活動で訪れていたケニアからで、
仲間の日本人スタッフが送ってくれたものだった。

「兄がボランティアとして協力した井戸の絵ですって……」

短い手紙には、家族への弔意が書かれていた。
そして、兄が亡くなったことを聞いた村の子どもたちが
感謝の気持ちを込めて絵を描いてくれたらしい。

優杏は思わず見入ってしまった。

珍しいサバンナの風景や、写真に映った現地の人たちの笑顔。
クレヨンで描かれた絵も素朴で、井戸や水汲みの様子が丁寧に描かれている。

「心のこもった絵だね」

いつの間に秋本家に着いていたのか、青木が優杏の後ろからクレヨン画を見下ろしていた。



< 164 / 203 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop