エリート御曹司は独占本能のままにウブな彼女を娶りたい
「それで……」
優杏は気になっていたことをさっそく尋ねる。
「いかがでした?西側って意味がわかりました?」
ひと口茶を飲んでから煌斗が少し難しい顔をした。
「まだ確定は出来ないが、おそらく新しい道路を造ったときにできた法面のことだと思う」
「法面?」
「山を切り出している部分だよ。この家の西側にも一部ある。その排水処理に問題があるかもしれない。」
「よくわかりません」
専門的なことは、優杏の理解を越えそうだ。
「雨でも降らないとわからないから、また近いうちに確認に来るよ」
「は、はい」
優杏は少し不安になった。
法面が心配だったもあるが、彼がまたここに来るほうが気にかかる。
煌斗に冷静さを装って応対するためには、かなりの自制心が必要なのだ。