嘘よりも真実よりも
***


『はやく会いたいです』

 ベッドにもぐって、勇気を出して、総司さんにメールを送ったら、すぐに返事がかえってきた。

『明日はずっと一緒にいられるよ』

 スマホを握りしめたまま、うん、とうなずいて、目を閉じた。

 総司さんにどう話したらいいだろう。

 私が富山みちるじゃないこと。両親のこと。そして、私が四乃森直己の娘だと知られたくない本当の理由を……。

 いつの間にか、眠ってしまっていたみたい。目覚めると、朝になっていた。

 いつものように着替えを済ませてリビングへ行くと、清貴さんの姿はなかった。庭を望める窓からガレージの方をのぞいてみる。仁志さんの車もなかった。ふたりとも出かけたのだろう。

 簡単な朝食を済ませて、スマホをテーブルの上に置き、総司さんのメールを眺めた。

 今日はずっと一緒にいられるだろうか。明日も、あさっても、ずっと。

 私とずっと一緒にいたいって、言ってくれるだろうか。

 10時半になり、『ごめん。少し遅れる』と、総司さんからメールがあった。残念なような、安堵のような気持ちが生まれた。

 彼に全てを話す決意なんて、まだできてないのかもしれない。

 落ち着かない気分のまま、そわそわしながらリビングの中を行ったり来たりしていると、インターホンが鳴った。

 すぐにモニター画面を確認すると、小柄で若い女性が立っていた。

「はい?」

 インターホン越しに声をかけるが、女性は何やら思い詰めた表情で、口をつぐんでいた。

 なんだろう。気分でも悪いのだろうか。
 そう思った瞬間、彼女はしゃがみ込んでしまったみたいだった。

「大丈夫ですかっ?」
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