嘘よりも真実よりも
清々しい総司さんの表情を見たら、熱くなりかけていた心の炎が消えていくみたいだった。
結婚はできないし、しないだろう。
気持ちに制限をかけて、彼を愛していくなんて苦しいんじゃないか。このまま、彼への思いなんて消えてしまえばいいのかもしれない。そんな風に考えてしまって、落ち込む。
「そんな悲しい顔しないで、何かあるなら話してください」
「……一緒にいるって、簡単なようで難しいですね」
そう言ったら、彼は不可解そうに眉をひそめた。
そんな総司さんの表情が、飯沼さんの表情に重なった。
飯沼さんは私と付き合ってると疲れると言った。総司さんもいつか疲れてしまうだろう。
「お互いを信じていれば、ずっと一緒にいられますよ」
信じる……。
父と母はお互いを信じられずに離れたのだろうか。何があっても一緒にいたら、今ごろ私は……。
「金城さんとなら、ずっと一緒にいられますか?」
「みちるさんを信じられるかと聞いているんですか? もちろんですよ。信じてください」
簡単に、信じる、と彼は言う。だけどきっと、彼にとってはとても簡単なことなのだろう。私が思うより、ずっと。
「では、そろそろ行きましょうか。美術館が閉まってしまいますよ」
総司さんは優しげに目尻を下げてほほえむと、私の手を引いた。
結婚はできないし、しないだろう。
気持ちに制限をかけて、彼を愛していくなんて苦しいんじゃないか。このまま、彼への思いなんて消えてしまえばいいのかもしれない。そんな風に考えてしまって、落ち込む。
「そんな悲しい顔しないで、何かあるなら話してください」
「……一緒にいるって、簡単なようで難しいですね」
そう言ったら、彼は不可解そうに眉をひそめた。
そんな総司さんの表情が、飯沼さんの表情に重なった。
飯沼さんは私と付き合ってると疲れると言った。総司さんもいつか疲れてしまうだろう。
「お互いを信じていれば、ずっと一緒にいられますよ」
信じる……。
父と母はお互いを信じられずに離れたのだろうか。何があっても一緒にいたら、今ごろ私は……。
「金城さんとなら、ずっと一緒にいられますか?」
「みちるさんを信じられるかと聞いているんですか? もちろんですよ。信じてください」
簡単に、信じる、と彼は言う。だけどきっと、彼にとってはとても簡単なことなのだろう。私が思うより、ずっと。
「では、そろそろ行きましょうか。美術館が閉まってしまいますよ」
総司さんは優しげに目尻を下げてほほえむと、私の手を引いた。