嘘よりも真実よりも
「どうってさー、あのメンバーの仲で一番可愛いのは、やっぱり椎名さんだろ? その椎名さんが誰を狙ってるかなんて、おまえが一番よく知ってるだろ」
「あのメンバーを知らないけどな、椎名さんの件は気付かないようにしてるよ。好意を示されたわけじゃないし」
受付の前を通れば、いつもにこにこと微笑みかけてくれる椎名彩香だが、俺の前でだけ、特別な笑顔を向けているのは気づいていた。
しかし、俺に気があるんだろう、なんてことは想像にすぎない。
「富山のご令嬢の方が、段違いに綺麗だもんな」
「比べてないよ。タイプかどうかの話だ」
「確かになー、おまえは昔から清楚系の美女が好きだよな。まあ、俺もどっちかっつーと、綺麗系が好きだからな、椎名さんはタイプじゃないしな」
「やけに、椎名さんに失礼な話をしてる気がするよ。ほかに話はないのか?」
苦笑いしつつ、サラダを口に運ぶ。ようやく、幹斗も食事に手をつけるが、すぐに「あっ」と声をあげた。
「椎名さんさ、面白い話してたよ」
なかなか彩香の話から離れないな、と呆れつつ、「面白いって?」と尋ねる。
「椎名さんのお姉さん、結婚したって言ってただろ?」
「ああ、そうだったか?」
「そうだよ。なんでもさ、相手は20も年上なんだってよ」
「へえー。じゃあ、50歳ぐらいの人か」
ナイフを動かす手を止める。彩香は俺の2歳年下で、29歳だと言っていた。年子の姉がいると聞いた気がする。
「そうそう。すげぇよな、イケメンで金持ちはいくつになってもモテるよな。あ……、おまえもその部類だな」
「部類ってなんだよ」
苦笑してしまう。
「俺とは違うって話だよ。でさ、相手の男、誰だと思う?」
「あのメンバーを知らないけどな、椎名さんの件は気付かないようにしてるよ。好意を示されたわけじゃないし」
受付の前を通れば、いつもにこにこと微笑みかけてくれる椎名彩香だが、俺の前でだけ、特別な笑顔を向けているのは気づいていた。
しかし、俺に気があるんだろう、なんてことは想像にすぎない。
「富山のご令嬢の方が、段違いに綺麗だもんな」
「比べてないよ。タイプかどうかの話だ」
「確かになー、おまえは昔から清楚系の美女が好きだよな。まあ、俺もどっちかっつーと、綺麗系が好きだからな、椎名さんはタイプじゃないしな」
「やけに、椎名さんに失礼な話をしてる気がするよ。ほかに話はないのか?」
苦笑いしつつ、サラダを口に運ぶ。ようやく、幹斗も食事に手をつけるが、すぐに「あっ」と声をあげた。
「椎名さんさ、面白い話してたよ」
なかなか彩香の話から離れないな、と呆れつつ、「面白いって?」と尋ねる。
「椎名さんのお姉さん、結婚したって言ってただろ?」
「ああ、そうだったか?」
「そうだよ。なんでもさ、相手は20も年上なんだってよ」
「へえー。じゃあ、50歳ぐらいの人か」
ナイフを動かす手を止める。彩香は俺の2歳年下で、29歳だと言っていた。年子の姉がいると聞いた気がする。
「そうそう。すげぇよな、イケメンで金持ちはいくつになってもモテるよな。あ……、おまえもその部類だな」
「部類ってなんだよ」
苦笑してしまう。
「俺とは違うって話だよ。でさ、相手の男、誰だと思う?」