嘘よりも真実よりも
「知らないよ」
「少しは考えろよな。最近、見ただろ? 20歳差の結婚」
「見た? いや、記憶にないな」
眉をひそめる。身近で結婚したやつなんて、この一年、いない。
「芸能ニュース見ないのかよ」
「見ないな。興味ない」
「うわぁ、つまんないな、おまえ。じゃあさ、四乃森直己も知らないっていうんじゃないだろうな」
「しのもり……? 誰?」
「まじかよー。めっちゃ有名な俳優だぜ」
首をかしげる。少しも心当たりがない。
「おまえじゃ、話にならないな。椎名さん、鼻高々って感じでさ、自慢げに話してたよ。口の軽さは天下一品だな、彼女」
「まあ、情報通が悪いとは言わないよ」
「俺も別に悪いなんて言ってない」
しれっと、幹斗は真顔で答える。
「それならいいけどな」
「なあ、総司も気をつけた方がいいぜ。富山のご令嬢と付き合ってるなんて椎名さんにバレたら、あっという間に富山仁志の耳に入るぜ。軽い気持ちで付き合えるご令嬢じゃないだろ?」
「軽い気持ちなんて持ってない。いらない心配だよ」
それに、富山仁志も清貴も、みちるとのことは承知だろう。彼女は兄たちに全幅の信頼を置いていて、隠し事などしてないように見える。
「へえ、珍しくマジなんだな」
感心するように言うから笑ってしまう。
「珍しく、は余分だよ」
そうは言いながら、幹斗の言う通りだろうとも思う。脈のない女性に執着するのは初めてに等しい。そのぐらいみちるは尊い女性だ。彼女を想うこの気持ちの半分ぐらいは、彼女に伝わってるといいと願いながら、俺はまた、みちるに会いたくてたまらないと思うのだ。
「少しは考えろよな。最近、見ただろ? 20歳差の結婚」
「見た? いや、記憶にないな」
眉をひそめる。身近で結婚したやつなんて、この一年、いない。
「芸能ニュース見ないのかよ」
「見ないな。興味ない」
「うわぁ、つまんないな、おまえ。じゃあさ、四乃森直己も知らないっていうんじゃないだろうな」
「しのもり……? 誰?」
「まじかよー。めっちゃ有名な俳優だぜ」
首をかしげる。少しも心当たりがない。
「おまえじゃ、話にならないな。椎名さん、鼻高々って感じでさ、自慢げに話してたよ。口の軽さは天下一品だな、彼女」
「まあ、情報通が悪いとは言わないよ」
「俺も別に悪いなんて言ってない」
しれっと、幹斗は真顔で答える。
「それならいいけどな」
「なあ、総司も気をつけた方がいいぜ。富山のご令嬢と付き合ってるなんて椎名さんにバレたら、あっという間に富山仁志の耳に入るぜ。軽い気持ちで付き合えるご令嬢じゃないだろ?」
「軽い気持ちなんて持ってない。いらない心配だよ」
それに、富山仁志も清貴も、みちるとのことは承知だろう。彼女は兄たちに全幅の信頼を置いていて、隠し事などしてないように見える。
「へえ、珍しくマジなんだな」
感心するように言うから笑ってしまう。
「珍しく、は余分だよ」
そうは言いながら、幹斗の言う通りだろうとも思う。脈のない女性に執着するのは初めてに等しい。そのぐらいみちるは尊い女性だ。彼女を想うこの気持ちの半分ぐらいは、彼女に伝わってるといいと願いながら、俺はまた、みちるに会いたくてたまらないと思うのだ。