クビになった聖女ですが、嫁ぎ先で真の力が目覚めたので第二の人生は幸せです なぜか辺境竜騎士様の溺愛が止まらないのですが!
その部屋から声が漏れてくる。
「聖なる力を失うだなんて、フオッセ家の恥さらしのようなものじゃないか」
この声はルーカスだ。
「落ち着け、ルーカス」
宥めているのはクエバ。
「レーニスが聖女にならなくたって、その聖なる力があれば、俺の結婚相手にと思っていたのに。聖なる力を失ってこの屋敷に戻ってきただなんて、ただのお荷物だろ? 父さん、どうする気なんだよ、あのお荷物を」
「落ち着きなさい、ルーカス」
同じようにロイスも息子を宥めている。
「レーニスはどこかに嫁がせる。あの容姿だ。金を払ってでも妻や妾に迎えたいという変態はたくさんいるだろう」
くっくっくっと、不気味な笑い声が聞こえた。これがあのクエバの声かと疑いたくなるほど。
レーニスは聞いてはいけないものを聞いてしまった、悪いことをしてしまったという気持ちで、心臓がバクバクと鳴っていた。じっとりと手の平にも汗が染み出てくる。一度、この扉から離れ、少し遠いところからわざとバタバタと足音を立てるように急ぎ足で、もう一度この扉の前に立った。
「聖なる力を失うだなんて、フオッセ家の恥さらしのようなものじゃないか」
この声はルーカスだ。
「落ち着け、ルーカス」
宥めているのはクエバ。
「レーニスが聖女にならなくたって、その聖なる力があれば、俺の結婚相手にと思っていたのに。聖なる力を失ってこの屋敷に戻ってきただなんて、ただのお荷物だろ? 父さん、どうする気なんだよ、あのお荷物を」
「落ち着きなさい、ルーカス」
同じようにロイスも息子を宥めている。
「レーニスはどこかに嫁がせる。あの容姿だ。金を払ってでも妻や妾に迎えたいという変態はたくさんいるだろう」
くっくっくっと、不気味な笑い声が聞こえた。これがあのクエバの声かと疑いたくなるほど。
レーニスは聞いてはいけないものを聞いてしまった、悪いことをしてしまったという気持ちで、心臓がバクバクと鳴っていた。じっとりと手の平にも汗が染み出てくる。一度、この扉から離れ、少し遠いところからわざとバタバタと足音を立てるように急ぎ足で、もう一度この扉の前に立った。