クビになった聖女ですが、嫁ぎ先で真の力が目覚めたので第二の人生は幸せです なぜか辺境竜騎士様の溺愛が止まらないのですが!
「あの……」
 その場を取り繕うかのようにレーニスが声をあげる。
「解呪を行ってみてもよろしいでしょうか。その、旦那様に。できればティメルにも立ち会っていただきたいのですが」

「もちろんです。とても興味深い」

「おい、ティメル。レーニスに興味を持つな」

「私が、興味があると言っているのは解呪の儀式ですよ」

「レーニスには興味が無いと言ってるのか」

「あると言ったら、持つなというし。無いと言っても難癖つけられるし。だったら私にどうしろと?」

 困り果てたティメルが肩をすくめると、レーニスはくすくすと笑っていた。先ほどまで泣いていたのにもう笑っている。泣いたカラスがもう笑うとは、まさしくこのことではなかろうか。

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