偽装結婚の行く末
「……結婚?」


佐久間とのいざこざから半年。
まさか結婚するとは思ってなかったみたいでいいリアクションをしてくれた。

あたしは腰に手を当てて煽るように笑いかける。


「あんたみたいなクズ、死ぬほど嫌いだけど、あんたのおかげでいい男と出会えた」

「へえ、よかったじゃん」


すると佐久間は驚き混じりに笑う。
佐久間の笑った顔が好きだったことをふと思い出したけど、今はなんとも響かない。
だって今のあたしは昴一筋なんで。


「じゃあ綺麗になったの俺のおかげ?」

「は?自惚れないでよねクズのくせに」


ふざけてきた佐久間をじっと睨むと何か言いたげ。
へえ、あたしに何か言いたいわけ?
聞いてやらないこともないけど、言いたいことを先に言わせて欲しい。


「あんたにされたことまだ許してないから。忘れないでよね」

「あんな強烈なビンタ食らったら忘れるわけねーじゃん」


佐久間はまたビンタの話を振ってくる。
どんだけ根に持ってんのよ、確かに全力でフルスイングしたけどさ。
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