偽装結婚の行く末
「1回引っぱたいてリセットさせようか?」

「おいおい物騒だな、今日結婚式だぞ」

「……そうね、ちょっと発言に気をつける」

「ガキの頃から変わらねえな、美優」

「うるさい、あんたが変なこと言うからでしょ」

「けど、変わらないところが好き」


ガッカリしたのもつかの間、昴に抱き寄せられたと思ったら唇を寄せられてキスされた。


「っ、何それ……」


相変わらず何考えてるか分かんないから、面食らって思いっきり動揺してしまった。


「美優に惹かれたのはたぶんそういうところ。
昔から変わらず生意気で勝気なくせに単純だけど、本当は尽くしがちな性格で素直で優しいもんな」

「それ褒めてる?」

「褒めてる、すぐいじけるとこもかわいい」

「そんなこと言われたらいじけるよ。
だって、尽くしがちで素直で優しい人なら、ほかにいくらでもいると思うけど」


またからかわれてると思ってあたしは少し意地悪なことを言った。
反応を見るように昴の顔を見ると、なぜか優しく微笑んでいる。

すると突然、正面から抱きしめられた。
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