偽装結婚の行く末
「初めまして、白井美優です」

「美優、もうお前奥村な。緊張しすぎ」

「ま、間違えただけじゃん」


会社に連れていった美優は緊張していた。
だよな、残ってる仕事がなければ休みの土曜で、まさか社員ほとんど揃ってるとは思わねえよな。

なんだよこの団結力。『明日美優連れてくるから興味あるやつ来い』と言っただけなのに。
結婚記念のどデカい花束まで用意して待機してた。
誰がここまでしろと言った。面白すぎだろウチの会社。


「ちょっとツンデレなのもいい……」

「いいね、意外性がかわいい」


花束を渡してきた真綺と伊里は、ニヤニヤしながら美優を見る。
注目されてさすがに美優が可哀想だから、集まった社員たちが解散させた。


「ご結婚おめでとうございます。お会いできて嬉しいです」


しかし真綺を中心とした古参組は、その後美優に話しかけてきた。
人数が少なくなって緊張が解れた美優は、笑いを混じえながら会話していた。
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