偽装結婚の行く末
「新婚生活どうです?大変じゃないですか?ほら、社長変わってるから」


ところがしばらくして美優を心配する声が増えた。
おい、俺をなんだと思ってんだ。嫁は大事にしてるに決まってるだろ。


「まあ、昔から掴めない性格ですね。昔はそれに加えてイタズラ好きでいじわるでした」

「ええっ、やば……」

「おい、そんな目で上司を見るな」


美優が包み隠さず言うものだから社員に白い目を向けられた。


「心配しなくて今は誠実に向き合ってる」

「じゃあ、誠実になった社長のプロポーズの言葉は?」


新たな質問を受けて美優に視線を送る。
美優は頬を赤らめながら答えた。


「……えっと、ちゃんと夫婦になろうって」


恥ずかしそうに答えた美優の顔を真綺は「かわいい」と呟いてガン見。お前、顔怖いぞ。


「何かあったら私に言って。
主戦力の私が抜けたらこの会社大惨事だから」

「そりゃ困るな、絶対浮気できない」


真希が美優の手を握ったものだから、俺も美優の頭に手を置いてこっちに注目させる。


「そもそもそんな気ないから大丈夫」


安心させるように笑いかけると、美優は照れを隠すようにわざとムッとした顔をした。
そういうの相変わらずでなぜか安心した。
< 180 / 182 >

この作品をシェア

pagetop