偽装結婚の行く末
デリカシーのない昴を部屋から追い出して荷解き。
にしても100万のために付き合ってもない男と同棲だなんて、我ながらどうかしてる。


「美優〜、片付け済んだらメシ食いに行こう」

「開けないでってば!」

「はぁ?早く機嫌治さねえと俺ひとりで食いに行くから。
近所の喫茶店にランチ限定パフェがあるっていうから美優のため行こうと思ったんだけどなー」


チラチラこっちを見ながらわざとらしく独り言。
ほんと腹立つ。けどパフェは大好きなんだよね。


「……パフェ食べたいから一緒に行く」

「お前、不安になるくらい単純だな」

「うっさい、ランチ奢れ!」

「はいはい、それで機嫌よくなるなら安いもんだ」


どんなに怒っても子どもみたいに軽くあしらわれる。
この距離は一生縮まらないんだろう。

ま、幼なじみって肩書き以上の進展なんて望んでないけど。
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