偽装結婚の行く末
「懐かしい」

「それ食ったら歯磨いて寝よ」

「うん、分かった」


昴が作る雑炊、食べるのいつぶりだろ。
まだ保育園に通っていた時代だと思うけど、熱が出た時に作ってくれたのは未だに覚えてる。

無言で食べていたら、向かい合わせに座っていた昴が片手で頬杖をついて笑った。


「塩らしくてかわいいじゃん」


不覚にもその仕草にドキッとした。
……なんだか悔しい。


「元気になったら殴る……」

「冗談言えるから大丈夫だな」

「冗談じゃないけど」

「美優、俺の顔好きだから本気で殴れないだろ」

「なんで知ってんの」

「律が言ってた」

「律、帰ったらデコピン」


律……昴のこと信頼してるからってそれは言わないでよ。
口をとがらせていたら「こら、律に八つ当たりすんな」と笑いながら怒られた。
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