偽装結婚の行く末
「やだ、消して!そのアプリ一刻も早く消して!
最悪なんだけどマジで」

「大丈夫、十分細いからそれ以上絞ろうとすんな。
それより俺は増減がありすぎて心配。ほら、グラフがガタガタ」

「いいから消してってば……」


恥ずかしくて悔しくて、昴の腕を力なく掴む。
こうやってからかってくる所、大っ嫌いだから本気でやめて欲しい。


「悪い、いじめ過ぎた」

「昴、嫌い……」

「ごめんごめん、泣くなよ」

「泣いてないってば!こんなことで泣くわけないじゃん」


下を向いたらそっと頬を撫でられた。
腹が立ってぐわっと顔を上げると、頭が近づいてきた昴のアゴに直撃した。


「いっ……!美優、狙ったな?」

「……あたしをからかった天誅」

「ははっ、そうかよ」


よろめく昴に余計な一言を添えたけど楽しそうに笑ってる。
昔から、あたしだけが知ってる昴の無邪気な部分。
懐かしい優越感によって、昔昴を好きだったことを思い出した。
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