内緒の出産がバレたら、御曹司が溺甘パパになりました
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「お待たせ」
「どうでした?」
「うん。大丈夫、気に入ってくれた。椿は花が大きくて豪華だからね」
アレンジメントの配達を済ませ、私はアルバイトのヒサ君が運転する軽トラックに乗る。
やれやれ。
まだ三時間しか働いていないのに疲れたよ。
悠ったら、ずいぶん元気だったなぁ。
平日だっていうのに、寝たのは明け方近くでしょ?
それなのにちゃんと六時に起きていた。
『いいよ起きないで、ゆっくり寝ていて。遅番なんでしょ』
チュッとキスをして、頭をグリグリと撫でて、手を振って部屋を出て行った。
後ろ姿には疲れの後なんて微塵もなくて、むしろスッキリとしていたように見えた。
私はチェックアウトぎりぎりまで二度寝したけれど、いまだに体だるいし、あらぬところが痛いし。なんかもう、へとへだというのにだ。