内緒の出産がバレたら、御曹司が溺甘パパになりました


***


「お待たせ」

「どうでした?」
「うん。大丈夫、気に入ってくれた。椿は花が大きくて豪華だからね」

 アレンジメントの配達を済ませ、私はアルバイトのヒサ君が運転する軽トラックに乗る。

 やれやれ。
 まだ三時間しか働いていないのに疲れたよ。

 悠ったら、ずいぶん元気だったなぁ。
 平日だっていうのに、寝たのは明け方近くでしょ?
 それなのにちゃんと六時に起きていた。

『いいよ起きないで、ゆっくり寝ていて。遅番なんでしょ』

 チュッとキスをして、頭をグリグリと撫でて、手を振って部屋を出て行った。

 後ろ姿には疲れの後なんて微塵もなくて、むしろスッキリとしていたように見えた。

 私はチェックアウトぎりぎりまで二度寝したけれど、いまだに体だるいし、あらぬところが痛いし。なんかもう、へとへだというのにだ。
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