離婚前夜に身ごもったら、御曹司の過保護な溺愛に捕まりました
「そんなに好きな人だったんだ」

 そこまでひたむきに愛し続けてもらうというのは、いったいどんな気持ちだろう。

 智秋と出会う前の私なら、何年も別れた恋人を探し求める深冬さんの気持ちがわからなかったかもしれない。

 もし今、智秋と離れ離れになったら私も彼の面影を探してさまよってしまう。

 お腹に楓花がいた頃は吹っ切れていたのに、再び出会い、もっと好きになったせいで彼なしの人生を考えられなくなったから。

「契約結婚中にも会わせてあげられなかったのも、あいつが忙しすぎるのが原因」

「え」

「ん、なに? 変なこと言ったか?」

「ううん。……別に」

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