離婚前夜に身ごもったら、御曹司の過保護な溺愛に捕まりました
 智秋の体温が近すぎるせいで、意識するなと言われても無理だった。

「ありがとう。だけどあなたがまた助けてくれるってわかってるから怖くないよ。というより、次は自分で対処できるようにしなきゃね」

「君がなんにもできないお姫様だったらよかったのにな。そうしたら俺が一から百まで全部面倒を見てあげられた。俺にだけ頼って生きてほしいよ」

 どんな気持ちで私に言っているのかわからなくて困惑する。

 智秋の声には独占欲に似たものが滲んでいる気がした。

 なにをどう返すのが正解だろうと思っていると、楓花がふにゃふにゃした声を発する。

「じゃあ私じゃなくて楓花にしてあげて。うちで一番のお姫様だから」
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