離婚前夜に身ごもったら、御曹司の過保護な溺愛に捕まりました
 その勢いのままベッドに押し倒され、シーツの上に手を縫い留められる。

 智秋は私の呼吸を奪おうと隙間なく唇を重ね、舌を絡めた。

 熱も吐息も奪おうとする余裕のないキスが、彼のこれまでの我慢を物語っている。

「もし私が楓花を妊娠してなかったら諦めてたの?」

「偶然の出会いを装ってもう一回結婚に持ち込もうと思ってた」

 少し落ち着きを取り戻したらしく、もう京言葉は使っていない。だがもう智秋は私の前で自分を隠さないだろう。

「今度は無期限で、咲良が俺から離れられなくなるまで愛そうとしてたよ。でも気付いてなかったんだな? 俺が取り繕ってるのをすぐ見抜いたくせに、そういうのは鈍いから困る」
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