離婚前夜に身ごもったら、御曹司の過保護な溺愛に捕まりました
 ものではなく、人と言うべきかもしれないが。

「じゃあ、開けるよ。……どっちからにしよう」

「片方、私が開ける……っていうのも変な話だよね」

「いや、それでいい。咲良がくれたチョコを咲良が開けて食べさせてくれるのが一番いい」

「食べさせるとは言ってないんだけど……?」

 そうは言っても、咲良は絶対に俺の願いを叶えてくれる。

 彼女は俺にとてつもなく甘いからだ。下手をすれば楓花よりも甘やかしてくれているだろう。

 俺もその分、いや、それ以上に彼女を甘やかしている。

 赤い箱を咲良に渡し、残された青い箱の包装を丁寧に解く。

「びりびりって破いちゃえばいいのに」

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