離婚前夜に身ごもったら、御曹司の過保護な溺愛に捕まりました
「怒ってないから聞かせて」

 促される意味もわからないまま、自分が感じたものを口にする。

「完璧すぎるな、と。橘さんの話って百点満点なんです。耳障りがよくて、自然と尊敬しちゃう。でもなんだか……ごめんなさい、言葉を選ばずに言うと変な感じがするんです。そう言えば喜んでもらえるのをわかってて言っている……人が望んでいる言葉を思ってもいないのに口にしてるような」

 促されたとはいえ、本当になにを言っているのだろう。

 自分はこんな人間ではなかったはずだ。普段からこんな物言いをしていたら秘書課の仕事など務まらない。

 それがどうして橘さんには不躾な態度を取ってしまうのか。

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