離婚前夜に身ごもったら、御曹司の過保護な溺愛に捕まりました
 しかし母も言っていたではないか。

『私のことは気にせず、あんたの好きにしていいんだよ。恋愛も、それ以外も』

 橘さんは私にはもったいないぐらい素敵な人だ。表向きの顔とそうでない顔はあるようだが、そんなのは誰だってそうだろう。

 今までならしなかった選択で新しい明日が見えるかもしれない。

 たとえば、自分を変えてもかまわないと思うような恋愛を知るとか。

 もちろんその相手は契約結婚する相手の橘さんではないだろうけれど。

「わかりました。いいですよ、一年だけなら。どうせ結婚する予定はなかったですし」

「じゃあ決まり。俺のことは智秋で。あと敬語もやめてほしいな」

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