離婚前夜に身ごもったら、御曹司の過保護な溺愛に捕まりました
 旅館に併設された実家で暮らしていたにもかかわらず、結婚を機にわざわざマンションを借りて私と住んだのが一番決定的だっただろうか。

 彼の日常から締め出されたような気がしたのは、たぶん間違いではない。

 仕方がないとわかってはいるのだ。なぜなら私たちはたった一年しかともにいない夫婦なのだから。

 そうはいっても、契約結婚の真実を知っているのは私と智秋と、そして私が話した母だけ。それならばもう少し妻らしく扱ってもよさそうだが、智秋はそうしなかった。

 私との関係が進展しないことを確信していなければ、そうまで徹底的に日常から〝妻〟を排除できない。

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