カクレンボ
「わたしの家でいいよ」
「マジ?やったぜ!」
まあ、この3人ならいっか。桜や空の家はみんなで集まったことがあるけど、私の家だけは全員揃ったことはない。
「なんか久しぶり行く気がする」
空と雪はほんとに夏と冬みたいだ。いつも元気があって、テンションが高い空。一言で言うなら熱い人。雪がみんなに冷たいというわけではないのだけれど、空に比べるとやはり熱くはない。ずっと同じテンション。
桜は頻繁に家に来てるけれど、雪は桜ほど頻繁に家に来ない。一番最近来たのが少なくとも11月(先月)だ。
初めてわたしの家に来れるからだろうか、空はとてもテンションが高い。
「じゃあパーティの日、昼過ぎくらいに来てね」
昔はお母さんに聞かないと家に連れてきてはいけなかったけれど、高校生になってある程度の自由ができたから、もうお母さんに何も言わなくても家に人を入れることができる。
中学生くらいのときに、憧れていたことが、今となっては当たり前にできるというのが嬉しいし、何よりも楽しい。
「よし、そろそろカレーが食べたくなる時間だ」
クリスマスの予定が決まったところで空が手を叩いて言った。
絶賛クッキーを食べていた最中だが時間も時間だ。早く食べなければふたりの帰りが遅くなってしまう。
「そうだね。ちょっと待ってて」