首取り様1
整った顔立ちの慎也は夜の庭に立っているだけで絵になる。


こんなこと、絶対に口には出せないけれど。


「佳奈」


気配に気がついたのか、慎也が振り向いた。


佳奈は今来たように装いながら小走りに慎也に近づいていく。


夜でも肌に張り付くような熱は冷めなくて、じっとりと汗が滲んでくる。


「星でも見てたの? らしくないなぁ」


明るく言いながら慎也の横に立って空を見上げる。


満点の星空とまではいかなくても、そこそこの星空が出ている。


「キレイだろ」


「まぁまぁかな」


答えてから、佳奈は慎也へ視線を戻した。


「足、大丈夫?」


「あぁ。大したケガじゃない」


今日動き回れていたことを思い返せば本当に大した怪我ではなかったんだろう。


それでも佳奈の胸は痛んだ。


慎也は自分のためにこの怪我を追ったのだ。


「明日、病院に行かないとね」
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