一途な淫魔の執着愛〜俺はお前しか一生抱かない〜
 今まで不感症だった日和はキスも気持いと感じたことはなかったがこんなにも自分の唇に異性の唇が触れることが不快だと思ったのは初めてだ。気持ち悪くて怖くて、洸夜以外の唇が自分に触れている事が嫌、嫌で嫌で、はねのけたいのに成人男性の力には到底叶わない。ただただ悔しくて涙がポロポロと流れ落ちた。洸夜が言っていたように気をつけていれば、でも気をつけていたところでこの力に勝てる気がしない。それでも絶対に唇を開いてたまるかと、必死の抵抗で真一文字にきつく結び悠夜の舌が侵入してくるのを防ぐが悠夜はこじ開けようと舌を伸ばして隙間から入り込もうとしてくる。


「ったく、随分強情なんだね。口の中から流し込むのがてっとり早く気持ちよくなれるんだけど、仕方ないからこっちから気持ちよくなれるように流し込んであげるよ」
「も……もうやめて……」


 日和の顔は快楽ではなく恐怖の涙でぐしゃぐしゃだ。悠夜の冷たい手は日和のスキニーパンツのチャックを下ろし脚の間へと滑り込んできた。
 日和は泣きながらやめてと何度も泣き叫ぶが聞いてはくれない。
 日和はよく知っている。濡れていない蜜口に異物が入る痛みを。けれど今は痛みよりも洸夜以外の指が自分に触れていることが嫌で、気持ち悪くて、怖い。
 乾いた秘部に容赦なく不快な侵入者が入ってきた。痛みと絶望で身体が悲鳴あげている。


「いたいっ……もう、やめて……」


 悠夜はイラッとした表情で指の動きを早める。痛くて気持ち悪くて身体が裂けてしまいそうだ。フェロモンがどうのこうのと言っていたが全くそんなもの感じない。ただただ痛くて、涙が出る。良い人だと思っていたのに、ケーキが好きで素直な良い人だと思っていたのに、こんな……信じられない。


「僕のほうがイイって言えよ! アイツより僕のほうが気持ちいいって!」


 ヒステリックに悠夜が大きな声で日和を追い詰める。


(た、助けて……)


 どんなに悠夜に触れられようと、日和の頭の中は洸夜でいっぱいだ。
 早く、早く助けに来てよ……いつも連絡しなくてもすぐに現れてくれるじゃない――
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