イジワルな君の一途で不器用な恋心
「へぇ〜、じゃあエスプレッソも初めて?」
「いえ、2回目です。今回は教えてもらったカスタムを試してみたくて注文しました」
てへへと照れくさそうに笑う彼女に目を見開く。
もしかしてミワワちゃん、カフェオタクになっちゃったの……⁉
しかもカスタムにまで手出すってガチ勢じゃん!
「季節限定のメニューがもうじき出るって聞いたので飲みたかったんですけど……残念です」
「そっか……。でも、合格したら特製コーヒー飲めるからさ! 合格祈願しながら一緒に待とう?」
「はい……」
今にも消え入りそうな声。
悪気があったわけじゃなかった。
私がタクマくんを推しているように、ミワワちゃんにも推しができただけ。純粋な気持ちで応援していただけだった。
実行する前にミワワちゃんの話も聞かなきゃだったのに、ごめんね……。
謝罪の念を込めて、小さくなった背中をポンポンと叩いて励ました。