素直になれないツンデレ王女はこわもて護衛騎士に恋をする。年の差20歳はダメですか?
「大丈夫です、王女殿下。あなたのことは、わたしが絶対に護ります。どんな時でも……、いついかなる時でもそのお側で絶対に」
「ずっと? シリル様は、いなくならない?」
「もちろんです。ですから、どうかわたしのことはシリルとお呼び下さい、王女殿下」
「シリル……、約束……よ? ずっと、ずっとずっと一緒よ」
「もちろんです、王女殿下」
「では私のコトも、ルチアと呼んで欲しいわ」
「な、それがダメなのです、王女殿下」
「シリルのケチ」
「ケチ? まったく、どこでそんな悪い言葉を覚えて来るんですか」
「あら、私が覚える言葉なんでお父様かお兄様から以外どこにあると言うの?」
「ああ……」
シリルはそう言いながら、額に手を当てた。
「ふふふ」
うん。
こんな状況でも、私もまだ笑える。
そう、シリルが一緒なら。そう心から思えた。