イケメンを好きになってはイケません⁈
「本当、すみませんでした。お礼は今度ゆっくり」
「いいよ。たいしたことしてないし」

 じゃあ、明日会社で、と言って森下くんはドアに向かった。

 わたしは気づかれないようにそっと息をついた。

 けれど、彼は何かを思いだしたようで、急に振り返った。

「あの……迷惑かけついでに、もうひとつお願いがあるんですけど」
「何?」
「急ぎの見積書があって、明日朝イチでファックスを送らないといけなくて。あと報告書の清書もあるんだけど……」

「うん?」
 そう言ってから、森下くんは怪我をした手を掲げた。
「これじゃキーボード打てない……」
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