俺の世界には、君さえいればいい。
「あー、やっぱり2コじゃ足りなさそうだよ先生。火力弱いからこれじゃあお客さんをめちゃくちゃ待たせるって」
「んなら、もうひとつ追加だな」
「誰かー、ホットプレート持ってきてー」
だいぶ本格的になってきた。
クレープ屋さんだから、わりとメジャーで簡単なものかと思ったけれど。
生地を作る係、焼く係、具材をトッピング&盛り付けする係に食料の買い出しメンバー。
そんな役割分担でもクラスメイトの半分は使われる。
「テーブルクロス敷いたほうがよくない?それっぽくなるよね?」
「ねぇ机って4つの1セットだけでいい?それとも2つの1セットと分ける?」
「んー、後者。家族連れだけじゃなくカップルも来るだろうから」
テーブルのデザインをするクラスメイトは配置を考えたりも。
「エプロンこんな感じでいいかなぁ?」
「なんか作る人はシェフっぽくしようよ…!」
「あっ、いいねそれ!」
そして手芸部が居たこともあって、作る側の格好にも手を抜かない。
「かなの!これどう?あたしの力作!」
「わぁ!すごいよゆっこ…!本当にお店で飾られてる看板みたい…!」
「でっしょ~?」