跡継ぎを宿すため、俺様御曹司と政略夫婦になりました~年上旦那様のとろけるほど甘い溺愛~
徐々につわりの症状が強くなった私は、その後在宅ワークに切り替えた。店頭には立てなくなるが、これまで事務仕事にも従事してきたため、出勤しなくても手伝えることはある。そして、合間で新たな企画もいくつか考えた。

当初から提案を受けていた、レストランやホテルの内装に加藤製陶のタイルを使用する企画も進み、すでにオープンを迎えた店舗から好感触を得られている。

それから、他企業とのコラボの話も進んでいる。その第一弾として発表された人気コーヒー店と提携した限定マグカップは、まだ告知段階だがショップへ詳細を尋ねる客が出ているようだ。

私が提案した粉引きを中心に扱うコーナーも、徐々に集客率が上がっている。さらに大体的に特設コーナーを設置すると決まった。その際には、千秋さんも指摘していた誰でも入りやすい入口の工夫を詰めていくことになる。

あの衝撃的な見合いから、一年余が過ぎた。妊娠六か月を迎えた私のお腹は、見た目にもわかるほどふっくらとしてきた。

「愛佳、準備はできたか?」

「もうちょっと待って」

仕事を早退した千秋さんと私は、これからそろって検診に行く予定だ。
過保護な彼は、二回目以降すべての検診に同行しているし、私がギャラリーに出勤する日は送り迎えまでしてくれる。もちろん、家事も協力的だ。

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