跡継ぎを宿すため、俺様御曹司と政略夫婦になりました~年上旦那様のとろけるほど甘い溺愛~
初心者には少しも優しくない口づけに呆然とする私を、千秋さんが片腕で支える。

「お前、思った通りかわいいな」

私の前髪を後ろに梳きながら、千秋さんが目を細めて見つめてくる。もはやなにも考えられそうにない。

脱力した体を軽々と抱き上げた千秋さんは、そのままいつも彼がひとりで使っている寝室に連れていく。たどり着いたベッドにそっと下ろすと、口づけが再開された。

さっきのような激しさはない。まるで私に傅くような千秋さんの姿に、胸の奥がきゅっとしめ付けられる気がした。

そのままベッドに押し倒され、ぼんやりと見上げた先に見つけた欲情した熱い瞳から、目が逸らせなくなる。

「愛佳」

首筋を優しくなでられ、背中がぞくぞくとしてくる。
ますます鼓動が速くなるのは、恐怖からなのか、それともなにかを期待をしているのか。自分でもよくわからない。

優しい触れ方に、私を気遣う気持ちが伝わってくるから、困ったことに拒む気持ちが削がれてしまう。

状況を理解できないうちに、服の中に差し込まれた大きな手が素肌の上を滑っていく。くすぐったいと身を捩ったが、繰り返しされているうちにそれだけでない感覚を拾い出した。

同時に、彼の唇が首元から胸元へと触れていく。時折食むようにされ、思わず声が漏れそうになったが、それに気を取られているうちに身に着けていた服は脱がされて、下着姿にされていた。

< 76 / 174 >

この作品をシェア

pagetop