跡継ぎを宿すため、俺様御曹司と政略夫婦になりました~年上旦那様のとろけるほど甘い溺愛~
「まさしく、そういうところよ。どうして子ども=明るい色味になるの? そこに明確な根拠があればいいのよ。でも今のは、愛佳さん個人の感覚よね? それに、そもそもファミリータイプとは限定していないわ」

「たしかに、そうですね」

「だとしたら、それは最適解とは言えない」

おっしゃる通りだと納得はしたものの、それではどうすればいいのかがわからない。

「二色のどちらをとってもデザインとしておかしくないのなら、製造するにあたってコストを抑えられる色はどちらかとデータを見るわ。さらにそれだけじゃなくて、別の案件にも目を向けるの。もしかしたら暗い色味の方は、その後に予定されているものにそのまま使えるかもしれない。少しでも無駄を出さないためには、今を見るだけでなくその前後を見て判断するかな」

なるほど。費用の面も合わせて包括的に考えていけば、余剰在庫を抱えずに済んでコストの削減にもつながる。

具体的に指摘されてみれば、たしかに私は感覚でしか考えておらず、経営する側の人間になるには力不足だと痛感させられる。

「これはね、なにも仕事の面だけで言えることじゃないわ」

「というと?」

「そうねえ、男を選ぶときも同じよ」

予想外の話になってきて、思わずぎょっとする。

「お、男!?」

素っ頓狂な声を上げた私を、岸本さんはおかしそうに見てくる。

大人の女性の余裕だろうか?
仕事もできて美人で、とにかく素敵な女性だ。おそらく、たくさんの恋愛をしてきたのだろう。
独身だと話していたが、プライベートではハイスペックな彼氏がいるのかもしれない。

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