双子ママになったら、エリート心臓外科医の最愛に包まれました
慌てて頬を伝う涙を拭い、顔を洗おうと席を立った。

「ここにいたのか。どうしても君たちに会いたくてサプライズで帰ってきてしま……柚希、どうしたんだ?」

洗面室で顔を洗いごまかそうとしたが、真っ赤に腫れた目をみて蒼斗さんから笑みが消え、心配そうに私の顔を覗き込む。

「泣いていたのか? なにがあった?」

「なんでも、ないです」

この状況で蒼斗さんがその言葉を信じてくれるはずもなく、手を引かれてリビングのソファーへと連れて行かれた。

「なんでもないわけないだろ? ちゃんと話して。もうあのときみたいにひとりで抱えこんでほしくないんだ」

隣に座る蒼斗さんが私の背中を優しく擦る。

「……」

「実は……」

悩みに悩んだが、私はすべてを蒼斗さんに話すことにした。

「今日ポストに私宛に匿名の封書が届いて、中を確認したらカッターの刃が入っていたんです」

「なんだって? ケガはなかった? 誰がそんなふざけたことを……」

蒼斗さんが声を荒げる。
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