一途な部長は鈍感部下を溺愛中
「ひ、聖さん!」
ほぼ叫ぶように初めて下の名前を呼ぶ。
部長は、ピタリと動きを止めるとまじまじと私を見て、やがて深い息を吐き出しながら、私の首元へ鼻先を埋めるように倒れ込んできた。
「……想像以上にキた」
「な、何がですか……」
もうこの後どうすればいいのか分からなくて、べそまでかきはじめた私に、ふ、と部長が口元を緩める。
そして宥めるようにひとつ、瞼へと唇を落とした。
「ごめん。優しくするから、怖がらないで」
そう言った部長の手が、また動き始めて──。
「ッ! まっ……!」
ふにゅん。
制止の声が届くより先に、ローブの上から胸を触られた。
そして固まる二人。目を見開いた部長の瞳に、真っ赤な顔で震える私が映って居た堪れない。部長は、指先に触れた予想外の感触に驚いているようだった。
「君、まさか……」
「待って、違うんです、弁解させてください! だ、だって私、こんなことになるなんて思ってなかったから、着替えなんか持ってなくて……」
服はまだ良かった。備え付けのバスローブがあったから。でも、下着は……。