一途な部長は鈍感部下を溺愛中
でも、ひとつになれた時の部長が、すごく幸せそうで。愛しい気持ちを溢れさせるように私を丁寧に、優しく抱いてくれたから。
頑張ってくれてありがとな、と、意識が落ちる寸前、額に甘い口付けを贈られたから。
だからまあいいか、と。
……でも、ドキドキしすぎてかなり疲れたので、二回目はまだまだ先でいいかも。そんなことを思いながら、私は眠りについたのだった。
二回目はしばらく先でいいなあ。
そう思っていたのは私だけだったようで、この長期休暇のうちにそれは訪れた。
二度目の夜は、何度か訪れたことのある部長の家で。
あのクリスマスの夜から、私の気の所為でなければ、私たちの恋人としての距離はぐっと近付いたようだった。
……具体的に言うと、部長が甘えたになった。
それまではどちらかというと頼り甲斐のある恋人然としていた彼が、私におねだりをすることが増えた。
内容は専ら、「まだ一緒にいたい」とわざと終電を逃すあざとい女の子のようなそれで、彼はあの手この手でボロアパートに帰ろうとする私を引き止めた。