一途な部長は鈍感部下を溺愛中
少し離れただけで寂しいだなんて思ってしまう自分が恥ずかしくなって、こたつ布団に顔を埋める。
ここ数日で、急速に溺れていくのが分かった。
海底に引きずり込まれるように。苦しくはなくて、ただただあたたかくて、幸せで。でも少しだけ恐ろしい。
あまりにも居心地が良すぎて、彼という底なしの沼から、足を引き上げられなくなってしまいそうで。
気付くとテレビからはカウントダウンの掛け声が流れてきていて、湯気の立つ湯呑みを二つ置いた部長が、まるでそこが定位置かのようにまた私を後ろから抱き込む。
「あけましておめでとう。今年もよろしくな」
「よろしくお願いします」
ワアッ、と広がる歓声をBGMに、自然とお互い目を瞑り、引き寄せられるように今年初めてのキスをする。
穏やかで心落ち着く時間に、ずっとこんな日々が続いたらいいのに。そう思い、目の奥がじわりと熱くなるのを感じたのだった。
初詣を控えているから、あまり夜更かしはしないで早めに眠りについた。