一途な部長は鈍感部下を溺愛中
「一か月……他部署から何か押し付けられてるとか、そういうことじゃないだろうな」
「いや! 仕事にそんなに関係はないと言いますか……何と言いますか」
これ以上探られても厳しい。とにかく! と私は急いで話を切り上げた。
「一か月、もしかしたら私の様子がおかしかったりするかもしれませんが、この間は気にしないで欲しいんです。私がどんな様子だとしても」
「どんな様子だとしても、って……」
「仕事にはなるべく影響させないって誓います。なので、お願いします……!」
頭を下げると、「やめてくれ」と慌てたような声に制された。
「顔を上げてくれ。何かに悩んで、解決に導こうと頑張っている君をこれ以上困らせたいわけじゃないんだ」
そして、ぽん、と頭に大きな手のひらが乗る。
その感触に顔を上げると、優しい微笑みが私を照らしていた。
「よく分からないが、君がここに居てくれるのなら俺は何でもいい。でも、力が必要になったらすぐに言いなさい」
それから、と、優しい瞳に少しだけ拗ねたような色が灯る。
「今後また何か思うことがあって異動を考えるなら、真っ先に俺に相談してくれ。心臓に悪すぎて、寿命が大幅に縮んでしまうから」