一途な部長は鈍感部下を溺愛中
部長は一瞬、驚いたように目を瞠り、しかしすぐに真っ直ぐな視線を私に注いだ。
「いや、絶対だよ。それがどんなに困難な問題だとしても、解決のために努力は惜しまない。……もう話しかけないで欲しいとか、そういうのは無しだけどな?」
どうして言い切れるの?
貴方のことが好きになってしまったので、受け入れてください。って、そう言ったら頷いてくれるとでも言うのか。
そう考えて、浅ましくも受け入れて貰おうと望んでいる自分に気がついて絶望した。
全然、諦められてなんか無いじゃんか。
「ぶ、部長にはどうすることも出来ないです……それこそ、絶対」
「なんでだ」
部長がムッと眉を顰める。しかしすぐにシワを解き、宥めるように私をじっと見つめた。
「どんな悩みでも笑ったり怒ったりしない。だから安心して、打ち明けてくれないか? それが例えどんなことでも、受け止めると約束するから……」
優しいけど、優しくない。
私を甘やかすような言葉で包みつつ、きっと私が何かを言わない限り、この場から逃がしてくれるつもりは無いのだろう。
ここまで嫌がっているんだから、もしかしてコイツ、俺のこと……とか、少しくらい察してくれてもいいんじゃないか。そんな理不尽な文句まで生まれてくる。