よるの数だけ 守ってもらった
ミナは「えーだって」と眉を下げた。
「あの人は友達じゃないもん」
ミナはいつだって正直者で、
憧れるくらい、ただふつうに生きている。
あの日、ひと粒以外は我慢できていたことが嘘みたいに、とめどなく涙が溢れてくる。
「え、えっ、そら?どうしたの?そらー?」
「う……」
さね先輩への気持ちも、
跳ぶのがだんだんこわくなっていたことも、
ヒーローなんかじゃないよって思っていたことも、
隼奈への感情も、
事故でより深まった闇の話も、
如月初雪にすくわれていたことも、
ぜんぶ、友達に話せばよかった。
そうしたらきっと、あの鳥たちは今でも空を自由に飛んでいた。
わたしもまた跳べたかもしれない。
間違えを犯したわたしはもう空想することしかできないけれど
「ミナの彼氏のプレゼント、一緒に選べなくてごめんね」
「本当だよお。でもなんか別れそうだから、帰ってきたらウチのお買い物に付き合ってよね!」
今のわたしを変えられるなら
弱い自分を認めて、向き合って、ちゃんと優しくなりたい。
彼をすくえたわたし以上に。